進化してるよな、ハワイも。(12/22)
【現地12月21日】
う~ん、ノースショアのメインシーズン、トリプルクラウンの3試合が終わったとたんに波もパッタリストップ。素晴らしいほどのタイミング。あのパイプのファイナルからこっち、ろくな波が立っていない。次のスウェルはクリスマス頃にやってくるワイメアクラスのでかいやつ。前回と同じぐらいのサイズになるようだよ。でもその頃私は晴れて東浪見の隠居ババァなので、まったく気にもならないし、関係ないし。
ま、不景気とはいえマスターズにはとんでもない数のギャラリーがきたし、コンテストTシャツは売れに売れまくり、大会3日目にはメインのサイズはすべて売り切れ。最終日に向けてあわててメインランドでプリントして、1日でこっちに空輸、徹夜でタグつけたりして、バタバタの増産体勢だったビラボンUSAの人々。稼ぎ時の最終日に何とか間に合ってホッと一息みたいな裏話もあった。
なんか今年はギャラリーがすごかったな。どういうことなのかわからないけど、みんなすごくビッグウエイブに興味を持ってたし、ローカルメディアのあおりぶりもすごかった。イベントとしては大成功。
私はジョン・カーパーというシェイパーの家にステイしているんだけど、今朝たまたまジョンと板の話になり、ちょっと興味深い話を聞いた。
最近の一般の人々の板のオーダーの傾向が、幅が広くて厚い傾向になってきてるという。19インチ台の幅の板のオーダーが多くなってきたらしい。ま、それはすなわちテイクオフしやすい、乗りやすい板ということなんだけど、もしかしたら日本人の体格がよくなって、アメリカ人ばりになったのか? とも言っていたが、そんなことないと思うよ、って話してたら、アメリカでも板は大きくなる傾向にあるという。なんか面白い。
トッププロたちは、ビッグウエイブで使う板がどんどん短くなっていく傾向にある。ハワイのシーズンに5フィート台、あるいは6フィートなんて板は昔ありえない話だったけど、6とか6’1”とかで6~8フィートのバックドアとか行っちゃうわけだから。
ま、ケリーにいたっては5’11”の4フィンなわけで、ああいう板でも10フィートバレルが乗れるんだよ、と他の選手たちに見せたようなところがある。ま、他の全選手たちが選んだのは普通のトライフィンで、4フィンはケリーひとりだけだったけど。ただ、トライフィンでも長さはだいぶ昔に較べると短い傾向にある。そしてその分厚みが増している感じだ。
ドリアンばかりでなく、アンディ、パーコなんかにも板を削っているJCだけど、彼らの口から、薄すぎるという声をよく聞くようになったそうだ。
世の中楽チン方向に進んでるってことか? ま、テイクオフさえ出来れば板は短いほうがいい、というのがトッププロたちがいつも言っていることだからね。
絶対的に必要なボリュームを確保するとしたら、短い分厚くなるのは当然な流れなわけだ。それにしたがってビッグウエイブでのサーフィンも様変わりしてるわけで、ワイメアでストール、パイプ・バックドアはボトムターン禁止でピーク裏からまっすぐバレルイン……進化してるよな、ハワイも。
ま、そんなことももう関係ないな。サーフィンのことはとっとと忘れましょ。明日は飛行機に乗っちゃうんだから。
つのだゆき