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yuki's wagamama online フリーペーパー「フロー」編集長つのだゆきのオフィシャルページ。

更新日 2010-03-29 | 作成日 2009-01-26  

ホント、あれやらなきゃいいのに。(3/5)

【現地3月5日】

あ、やるんだ、みたいな。もう朝女子のラウンド3の残り4ヒートやってたときには、これで男子のファイナルはありえない、と思った。そのぐらいしけたコンディション。

サイズはそこそこあるけど、スウェルディレクションがちょっと違うのかな。あと、風。ウイメンズでも待ちが長くて、こんなんでファイナルやるとか男子の選手は言わないだろう、と思ったんだけど、言ったね、やるって。

それはイコールこの先1週間、波はロクでもなさそう、ってことなんだよな。あるいはとっとと終わらせて、かかる費用をセーブしたいか……あ、世の中不景気だからこっちか、もしかして。

さて、女子のラウンド3のこり4ヒート、シルバナ対リーアンはシルバナの貫録勝ち。っていうか、今日のようなコンディションをどう乗りこなして勝って行くかってのは、サーフィンのコンペティションにはとても大事な要素で、ルーキーが最初につまづくのもこの辺。ダメなときのサーフィンの見せ方みたいなものって、やっぱベテラン有利かなと思った。

チェルシー、メラニー、ソフィア、みんな同じ。いい波のときのサーフィンの実力はルーキーが上でも、悪いときにもそれなりに見せないと、ランキングは上がらない。話題のカリッサも、コンディションがイマイチな波を正確に乗りこなしたなソフィアに負けた。今日はもう男女ともそういう典型的な日。

あの、余談ですけど、この世界古い人、マリー・カレン覚えてます? トム・カレンの最初の妻にしてリーアン母。なんかね、リーアン、マリーにそっくりじゃね? タイムスリップしたかと思ったよ。

男子のセミ、タジ対ボビー。今日のタジは本当に集中できてたと思う。狙い定めた波を待って、ノーミスで7点8点。ま、これが2本あれば今日みたいなコンディションは勝てるわけだから、タクティクスバッチリ。あせることもなく、余計な波に手を出すこともなく、ハードに攻めすぎることもなく、まるでコーチの指示通りって感じの試合運びだった。これはもう一人のファイナリスト、ジョーディ・スミスも一緒。コツコツやってたな、ジョーディも。

対して逆の方向というか、気持ちはわかるけど、それやるからタイトル取れないんだよな、ってのが今日のデーン・レイノルズだった。う~ん、こういうことを時折やって取りこぼしを続けるなら、まだまだデーン時代は先だな。

もう、そこまでテールスライドしなくても今日は大丈夫よ、みたいな波も、今日は飛ぶだけで回らなくてもいいわよ、みたいなエアーも、全部100%チャージで、結果ワイプアウト。そうなると8割に押さえて、ワイプアウトしないジョーディにどうしても軍配が上がる。ホント、あれやらなきゃいいのに。

ま、でもそういう管理のされ方をしないところがデーンの新しさというか魅力でもあるんだけど。

ファイナルは序盤ジョーディがリードしたが、後半タジが狙いを定めていた波がポンポン入り、逆転。そのままきっちり優勝した。もうタジはホント、きっちりって感じ。タジの描いたシナリオどおりっだったんじゃないかな。そんな感じ。最終戦のパイプに続き2連勝。考えてみれば同じような勝ち方。我慢して押さえて、悪いコンディションでもそこそこ見せるライディング、みたいな。余計なことしない、大人の感じ?

ま、このファイナルでジョーディも自信をつけたはずだから、今シーズンはちょっと来るかも。サーフィンはデーンだけど、試合運びはここ数年、元WCTサーファーのジョン・シモオカがぴったりついて教えてるし、ジョーディも意欲的に学んでるしね。

さて、ファイナルの後エクスプレッションセッション。もうそれで私家に帰りました。だって、また雨だし。ところが、女子やるっていうわけ。そのあとに。え~~~、って感じ。

ま、それもクオーター4ヒートまでだったな。セミから先は明日という素晴らしいコール。ありがとう、ロッド・ブルックス。女子はココ・ホー、ステファニーが事実上のファイナルだと思う。どっちも調子いいのでまったく譲らないはず。チェルシー・ヘッジスはすごいことしないんだけど、コケないのがセミまで来た理由。メラニーが壊れさえしなければサーフィンは断然メラニーなんだけどね。


つのだゆき